安城市民ギャラリー のお知らせ

展覧会や貸ギャラリーをはじめ、美術講座やワークショップなども開催しています!

ギャラリーエントランス展示作品紹介

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お知らせが遅くなってしまいましたが、昨年末に市民ギャラリーエントランスの展示替えを行いました。新春らしい作品を……ということで、神谷葵水さんの《墨縁》という書の作品を展示しました。

葵水さんは、大正5年(1916年)、現在の安城市福釜町に生まれました。小学校の時に書家であり郷土史家でもあった荻野謙堂さんに書を習ったことがきっかけで、書に熱中するようになりました。

岡崎師範学校(現・愛知教育大学)を卒業した葵水さんは、佐久島や岡崎で教鞭を執りました。そして28歳で文部省習字科検定試験に合格した後は、愛知学芸大学の教員となり、漢詩文の研究に打ち込みます。また、43歳の時に書の研究会「游目会」を主宰していますが、書の歴史や書論だけでなく、書道教育の現代化についても研究していました。

書家としては、34歳で日展に初入選し、その後も10回の入選を果たすなど、全国的に活躍します。その後、毎日書道展や日本書道会、東海書道芸術院などで審査員を務め、後進の育成にも尽力しました。晩年に受賞した勲三等旭日中綬章紺綬褒章は、書道界への貢献の大きさを物語っています。

安城には、葵水さんの他にもすばらしい書家がいます。3月に開催予定の収蔵品展「墨の美」では、市民ギャラリーが所蔵する書や水墨画の作品を展示予定ですので、ぜひお越しください!