安美展関連イベント「背景から描く楽しみ」を開催!
11月4日、安美展関連イベント「背景から描く楽しみ」を開催しました。
安美展審査員であり、形象派美術協会員の近藤義行さんを講師に迎えました。
秋の野菜や果物をモチーフに、鉛筆、クレパス、水彩絵の具を使って、背景から描いていきます。背景を描く道具や色を変えるだけで、メインの印象もだいぶ変わってきました。
背景を感性のままに自由に描くことで、皆さん楽しんで描いていらっしゃいました。
安美展は11月4日で前期展示が終了しました。洋画、写真部門の後期展示は11月8日(金)から始まります。ぜひお待ちしています。
「石膏デッサンを楽しむ」の第2回目を開催!
本日(11月3日)季節のアートレッスン「石膏デッサンを楽しむ」の第2回目をおこないました。
講師は西洋画家の神谷清久さん。参加者は、先生の楽しく熱のこもったアドバイスに耳を傾け、技法を目で追い、真剣に取り組んでいました。
石膏モデルは同じでも、みなさんの個性が感じられ、楽しい時間になりました。
前回とガラッとタッチが変わった方も!次回は最終回です。
季節のアートレッスン「石膏デッサンを楽しむ」
明日(10月12日)の市民ギャラリー営業について
明日10月12日(土)安城市民ギャラリーは、通常通り開館致します。
ギャラリー内の展示については、展示室Cで開催中の「第2回 はなのあしおと物語」のみ、終日公開中止となります。
またこれにともない、「第2回 はなのあしおと物語」の公開について、13日(日)まで公開、14日(月)搬出となっておりましたが、14日(月)10時から12時まで公開、13時から14時30分にかけて搬出に変更となります。
以上ご承知おきのほど、お願いいたします。
体験講座「紙でつくるステンドグラス・ローズウィンドウ」を開催!
本日、体験講座「紙でつくるステンドグラス・ローズウィンドウ」を開催しました。
開催中の市民ギャラリー企画展「花のいろどり 草木のみどり」の関連講座としておこないました。
ローズウィンドウとは、色用紙を使って様々な色を生み出す新しいペーパーアートのことです。窓辺に飾ると陽の光に照らされ、ステンドグラスのように映えます。
講師はローズウィンドウ作家の市石真奈美さんです。
まず、柄と色用紙を選び、柄の型紙どおりに色用紙をハサミで切っていきます。
重ねあわせた色用紙を切って広げると、素敵な模様が浮かびあがります。
切った色用紙を重ねあわせると、ローズウィンドウの完成です。
完成したローズウィンドウを窓辺に飾り、観賞会もおこないました。
ローズウィンドウのように、色とりどりの植物や花などを描いた作品が展示してある企画展「花のいろどり 草木のみどり」。10月6日まで開催しているので、ぜひ見に来てください!
【市民ギャラリー 収蔵品紹介】
エントランスの展示替えをしました!
今回は、神谷葵水(きすい)さんの書作品《歳不我与》を展示しました。
葵水さんは、1916(大正5)年、安城市福釜町に生まれ、1936(昭和11)年に岡崎師範学校を卒業しました。1944(昭和19)年に文部省習字科検定試験に合格し、1950(昭和25)年、34歳の時には日展に初入選しました。
作家活動だけでなく書道教育にも力を入れ、岡崎師範学校(現・愛知教育大学)や全国の大学で指導し、書道の歴史や書道教育の現代化について研究しました。その功績が認められ、岡崎市教育功績賞を受賞するほか、3度も紺綬褒章を受章するなど、三河地域を超えて活躍しました。
さて、本作品のタイトル「歳不我与」は、『論語』に出てくる言葉です。
日月逝矣 歳不我与(日月逝けり 歳我と与(とも)にせず)
中国春秋時代の魯で実権を握った政治家・陽貨は、孔子を召し抱えようと説得し、最後に「月日は流れ、歳月は私を待ってくれない。私に仕えるなら今ですよ。」と伝えます。最初はその気がなかった孔子も、陽貨の強い要請に負け、「いずれ仕官しましょう。」と承諾します。結局この約束は実現しなかったそうですが、陽貨の駆け引きの上手さを窺い知ることができます。
この作品を書いた時、葵水さんは84歳。この言葉から何を感じ、どのような想いを込めたのでしょうか?毎日「暑い暑い」と言って過ごした夏も、いつの間にか終わろうとしています。時間を大切にして、何事も時期を逃すことのないようにしたいものですね。
市民ギャラリー 収蔵品紹介
いよいよ本日、安城七夕まつりが始まりました!今回ご紹介するのは、北岡文雄さんの多色刷り木版画《安城の七夕祭》です。
北岡さんは1918(大正7)年に東京に生まれ、東京美術学校(現・東京藝術大学)油絵科で平塚運一に木版画を学びました。1943(昭和18)年には、日本版画協会会員となり、恩地孝四郎や関野凖一郎たちと知り合いました。その後、ヨーロッパに留学したり、アメリカで個展を開催したり、国際的に活躍しました。
北岡さんがこの作品を制作したのは、1986(昭和61)年のこと。西三河の地を訪れ、《三河湾のりそだ》《岡崎城夜桜》《西尾の茶畑》《知立のかきつばた》《刈谷の万燈祭》《安城の七夕祭》《香嵐渓の紅葉》《車の町(トヨタ)》の8つの風景を作品に残しました。
《安城の七夕祭》は、おなじみの「竹飾り」が画面の大部分を埋め尽くす大胆な構図です。北岡さんも、このきらびやかな装飾に目を奪われたのでしょう。道行く人々は画面下に控えめに描かれていますが、日焼けした肌とそれを彩る夏服の色合わせや、画面左下の何ともゆる~い表情のお面(?)は注目ポイントです。
多色刷り木版画は、基本的には色の数だけ木の板を用意します。それを1枚ずつ彫っていくのですから、なかなか時間のかかる作業です。しかも、ぴったり合わせて摺り重ねたと思っても、どうしてもずれてしまうことがあります。でも、それが版画の面白さのひとつでもあるのです。
この作品でも使われている「板目木版」は、木の幹を縦に割った板で柔らかく彫りやすいのですが、細かい描写があまり得意ではありません。しかし、北岡さんはその特徴を活かし、デフォルメとカラフルな色使いでお祭りのエネルギッシュな雰囲気を表現しました。
市民が手作りで創り上げる七夕まつり。木の温もりと手仕事の魅力あふれる木版画。この両者は、どこか通じるものがある気がします。
今回ご紹介した作品は、市民ギャラリーエントランスにて展示中です。